意外と知らない太陽光発電

太陽光発電はシリコンなどの半導体に光が当たると電気が発生する光電効果を応用した太陽電池を使用しており、太陽光の強度に比例した発電を行うことができます。

発生した電気は直流電力のため、パワーコンディショナーという変換機器を通して交流電力に変換することで、一般家庭でも使用することができます。使いきれずに余った電気は余剰分として電力会社に売電することができます。再生可能エネルギーの中では、発電装置の設置しやすさや補助金制度もあり、日本全国に幅広く普及しています。

太陽電池は夏が苦手!?

「太陽光」という名前から強い日差しが降り注ぐ夏場が一番発電しそうですが、実は真夏の高温時には発電しにくくなる、というのはご存知でしょうか。意外にも太陽光パネルは高温になると発電効率が下がる特性があり、主流のシリコン系パネルでは特に発電効率が下がるそうです。一般にカタログに書かれている発電効率は25℃時のものであり、温度が1℃上がることに発電効率は約0.5%下がると言われています。真夏の太陽光パネルは70℃近くまで温度が上がるため、発電効率は約20%程度も低下することになります。従って、真夏よりも初夏の5月頃の方が安定して発電量が多くなるそうです。

太陽光パネルの断熱効果で通年快適に

新エネルギー財団の行った調査によりますと、太陽光パネルを屋根に設置することで屋根裏の表面温度が夏場には約10℃下がり、冬場には約5℃上昇したそうです。これは、太陽光パネルが二重屋根と同等の効果を発揮することで、夏場は涼しく、冬場は暖かくなる断熱効果を生んだとされています。発電はもちろんのこと季節に合わせた温度を適宜調整してくれる太陽光パネルはまさに一石二鳥と言えます。

太陽電池は印刷する時代へ

今や3Dプリンタで思い通りのものを作成できる時代となりつつありますが、太陽電池も印刷することが当たり前となる時代がもう目の前にあります。大阪大学が開発したのは、厚さ15ナノメートルの超極薄のセルロースナノファイバーシートに導電性材料を印刷した太陽電池。発電効率は現状では3%程度とまだまだ低いですが製造コストは従来太陽電池の10万分の1に抑えられるとのこと。将来的にこの技術が確立されれば、太陽光で充電しながら情報の送受信もできる、任意に折りたためるペラペラのスマートフォンもできそうです。

近未来の太陽光発電の形

太陽から地球の地表面に到達するエネルギー総量は非常に莫大で、1時間分の日射エネルギーだけで世界中の人が1年間に利用する全てのエネルギーを賄うことができるそうです。しかし、現状の太陽光発電は日射量に大きく左右されるため、安定した発電が課題となっています。

24時間太陽光発電ができる、そんな夢のような太陽光発電システムをご存知でしょうか。それが今、JAXAが進めている宇宙太陽光発電です。宇宙空間に太陽電池と送電アンテナを配置するため常に発電を行うことが可能となり、昼夜・天候の影響を受けることなく、安定してエネルギー供給を行うことができます。また受光する太陽エネルギーは地上に比べ1.4倍増のため、より高効率な発電を行うことができるのです。

この宇宙基本計画はまだまだ途上で課題も多くありますが、将来を見据えた研究開発として、2030年代の実用に向けて取り組んでいるとのことです。