バイオマスで発電できます

 ニュースや新聞などで度々耳にする「バイオマス」という言葉ですが、うまく説明することができるしょうか。日本政府が定めた定義では「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」となっており、可燃性廃棄物・下水汚泥・林地残材やデンプン系作物等が挙げられます。

これらのバイオマスをエネルギー源として利用することで「バイオマスエネルギー」となり、昨今の循環型社会の形成に欠かせないエネルギーの1つになっています。

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バイオマスエネルギーが注目される訳

バイオマスエネルギーの最大の特徴は「再生可能エネルギー」であることです。現在エネルギーの主流は化石燃料ですが、近年では価格変動が大きく、埋蔵量に限りがあるため安定かつ継続的な消費は難しいと考えられます。その一方、木質系バイオマスの一種である薪や木炭であれば、エネルギー利用のために木を伐採しても数十年で育つため、繰り返し継続的に燃料として使用することができる「再生可能」なエネルギーとなります。 
化石燃料の多用によるCO2増加が原因となっている地球温暖化も、木質バイオマスであればカーボンニュートラルの性質により、燃やしても大気中のCO2の増減に影響を与えないため温暖化対策の1つとして注目されています。 

バイオマス発電とは

環境に優しいバイオマスを燃焼する際に発生する熱を利用して電気を起こす発電方式をバイオマス発電といいます。バイオマスを燃やして生成される水蒸気や燃焼ガスを使ってタービンを回すことにより発電を行うため、火力発電の一種と言えます。
バイオマス発電に用いられる燃料は木材加工で発生する端材や間伐材・建築廃材などの木質バイオマス全般と産業廃棄物の紙とプラスチックで形成されたRPF等を利用することができます。燃料を選ばず、需要にあった多様な燃料を燃やすことで電力を生成できることもバイオマス発電の特徴の一つと言えます。
 

バイオマス発電のメリット・デメリット

バイオマス発電の最大のメリットは何と言っても他の発電方式より安定した売電収入を見込むことができる点です。2012年7月に施行されたFIT法(固定価格買取制度)により「間伐材等由来の木質バイオマス」を用いた発電(2000kW未満)では1kW当たり40円の買取価格を20年間に渡り保証(平成29年度現在)されています。主流の太陽光発電よりも買取価格・保証期間が好条件であることからも、国を挙げてバイオマス発電を推し進めていることがわかります。
しかし、その一方でバイオマス発電は他の発電システムと比べると初期費用が大きくなるため、簡単には導入し難いというデメリットも存在します。国や自治体が導入しているバイオマスボイラの補助金・助成金等を活用し初期費用を抑えることで投資回収期間を短縮させることが必要となります。

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発電のこれから

2016年4月より電力自由化が始まったことで、既存の電力会社の契約に縛られることなく自由に電力会社を選ぶことができるようになりました。太陽光発電やバイオマス発電など、再生可能エネルギーによるクリーンな電気も増えてきています。従来の化石燃料依存の発電や安全を脅かす原子力発電ではなく、地球のことを考えた環境に優しい発電が求められています。